保健師コラム
第5回 予防大国・日本 予防大企業・渡パイ!?
皆さんこんにちは。保健師の吉川です。お盆が明けてもまだ暑さは厳しい日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
先日、私はお盆の帰省前に親戚の子供たちに渡す【お盆玉】の用意をしなければと思い、現金を下ろしに銀行へ行きました。ATMから出てくるお札の中になんと新札が紛れていて、私もやっとお目見えすることができました。最近はキャッシュレス決済ばかりなので、なんだかとても新鮮な気持ちです。
一万円札が渋沢栄一、五千円札は津田梅子、千円札は北里柴三郎です。
みなさん、この三人の偉人が何を成し遂げた人かご存知でしょうか。
恥ずかしながら私、渋沢栄一は「日本経済を良くしてくれた人」、津田梅子は「女性で初めて海外留学に行った人」くらいのあいまいな知識しかありません…。
しかし、北里柴三郎は違います。私も一応保健師という医療従事者の端くれですので、自信を持って答えることができます。(学生時代に北里柴三郎について勉強してきたことが今ここで役に立つとは…!)
彼は破傷風菌の純粋培養(破傷風菌だけを取り出し培養する)や血清療法の確立、ジフテリアと破傷風の抗血清開発など、細菌学の分野で多大な功績を上げ、国内外での伝染病予防と治療に貢献しました。破傷風やジフテリアは今では子供の時期に予防接種を打つので、最近の患者数は昔よりもだいぶ減りました。
北里柴三郎は、医の基本は【予防】にあるという信念があったといいます。
日本は実は【予防】については超がつくほど先進国なのです。実際に住んでいると当たり前になりすぎていてわかりませんが、海外からすると、日本人の【予防意識】はすごいのです。
新型コロナ感染症が流行する前から、日本人はマスクを予防的につける人が多かったですよね。(余談ですが、1970年に来日した某アヒルが有名な保険会社の社長は風邪予防のためにマスクをしている日本人の姿を見て、その健康や衛生に対する意識の高さに着目し、日本進出を決めたそうです)
その他にも、皆さんもご存知の「人間ドック」という健康診断は、実は日本生まれ日本育ち。海外には「人間ドック」なんてものはありません。(健診はアメリカで生まれたという話もありますが、アメリカの健診は生命保険会社や健康保険会社が、この人から幾ら掛金を徴収したらいいかということを決めるために企業の立場で行われている検査で、ごく最近まで結果は契約者に説明されていなかったそうです)
「人間ドック」の「dock(ドック)」は、船が次の航海で事故が起こらないよう、故障していなくとも、点検・修理をするために入る場所を意味します。英語ですが、海外では「人間ドック」は通じません。日本独自の【予防】文化です。そこに着目して最近は日本の最新人間ドックをインバウンド向けに提供する施設も増えてきているそうです。(抜かりないですね)
我らが渡辺パイプ株式会社にお勤めの皆さんの健診受診率!
そんな予防大国・日本。
そしてなんと、我らが渡辺パイプ株式会社にお勤めの皆さんの健診受診率も 95.2%(2022年度)と、素晴らしい数字を叩き出しています。これは全国1123組合中でなんと 19位 です。渡パイの皆さんの健康への意識の高さが顕著に出ていると思います。
予防大企業・渡パイとしても、ぜひこのままの受診率をキープ、いやむしろさらに上を目指すためにも、健診という「予防行動」をこれからもしっかりとってほしいです!
健診受診率が全国トップクラスの渡パイ、実際に健康状況はどうなっているのか、ご紹介したいと思いますのでどうぞよろしくおねがいします。