保健師コラム
第6回 ”うけっぱなし健診”になっていませんか?
皆さん、こんにちは。保健師の吉川です。
4月になり、だいぶ春らしくなってきましたね。
日本の春といえば象徴的なものは桜ですが、日本中に咲くこのソメイヨシノの多くが高度経済成長期に植えられたもので、今一斉に高齢化しているニュースを最近知りました。高齢化で木が腐ってしまうと倒木のリスクがあるため、事前に伐採してしまうことが増えてきているそうです。なんだかとても悲しいですね。日ごろから管理ができていれば伐採せずに済んだものもあるらしいのですが、コストもかかるため各地で苦慮されているとのことでした。
“管理”と言うと、春は皆さんの“健康管理”である健診のシーズンでもあります。
4月1日より今年度の健診の申込が開始していますが、もう申込は済みましたか?
申込は6月30日までになっていますので、まだの方はお申込みをよろしくお願いいたします。
前回の保健師コラム≫ でもお伝えしましたが、渡辺パイプ株式会社の社員の皆さんの健診受診率は95.2%(2022年度)と毎年とても高い水準を維持しています。
毎年春から夏にかけて渡辺パイプの皆さんが健診を受けられると、秋~冬にはそのデータが私の元へ届きます。5000人を超える健診データと日々にらめっこし、保健指導を行うこの時期はとてもめまぐるしいです。(声が枯れるので、のど飴必須です)けれども、皆さんと面談でお話をさせていただくと、いつも私が見ている数字(検査データ)の向こうには、社員の皆さんがいらっしゃって、毎日大変な仕事をこなし、忙しい家庭や日々の生活があるのだと実感します。こちらが勉強になることばかりで、大変ありがたいなと思う日々です。
健診を受けてからおよそ1か月後に、皆さんのお手元に結果が届くかと思いますが、皆さん、しっかり目を通されていますか? (まさか封を開けていないなんて…ことはないことを祈ります)今年の健診を受ける前に一度、昨年のご自身の健診結果を見直してみましょう。
D判定(要精密検査)やE判定(要治療)をそのまま放っていませんか?
自覚症状が無いからといって軽視しているととても危険です。
たとえば、車に乗っている、もしくは持っている方なら必ず「車検」を受けますよね。車検では、車に不具合がないかをチェックし、問題があれば修理をしてはじめて「公道を走れる状態」になります。もし車検でブレーキに異常が見つかったら、「まあいけるだろう」とそのまま運転はしないですよね。でも、健康に関しては「忙しいし、また今度でいいか」と後回しにしてしまうことが、案外多いのです。健診はあくまで「点検」。精密検査を受けて、はじめて“安全に走り続けられるかどうか”がわかります。悪いところを見つけたら、きちんと整備する。それがあなた自身の命と生活を守る、大事なステップです。健診を受けっぱなしにしてはもったいないですからね。再度確認してください。
健診受診率が高い渡辺パイプですが、実は「うけっぱなし健診」になっている(=D判定やE判定なのに受診していない)人の割合も他の会社より高いのが現状です。うけっぱなし、ほったらかし健診にならないように、今一度ご自身のお体と向き合っていただけるよう、どうぞよろしくお願いいたします。
「昨年の健診結果をなくした」「見方がわからない」といった方は健康保険組合や私までご連絡くださいね。健診結果の再発行や数値の見方など対応可能です。新年度のスタート地点です。身体や心の調子を整えて新たな年度を乗り越えていきましょう!